会社設立代行更新録 2017年8月5日 ご連絡先 03-3556-8114

 

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新会社法って何? > その他会社運営で抑えておきたいところ

 

設立の改正事項だけでなく、会社運営で抑えておきたいところをピックアップします。

 

その他会社運営で抑えておきたいところ

 

会社運営関係でも結構改正となっております。
そのうち身近なものを、ポイントを抑えて述べたいと思います。
知っておいて役に立つことばかりです。

1.会計参与の導入

2.配当金の取扱い

3株券の原則不発行

4.株式持分変動計算書の導入

5.ひらがなまじりの条文構成

6.社債発行が簡単になった

7.休眠会社の整理期間が変わった

 

会計参与の導入

会計参与という言葉、初めて聞く方が多いかと思います。 
新会社法で出来た新しい制度ですから。

現在、中小会社が作成する決算書は、会社のチック機関が甘いため間違いや・ 粉飾されやすい状況です。

理由としまして

1.会計に詳しい人を社員として迎えることが費用的に難しい。

2.監査役を置いていたとしても親族や知人など名目的な人たちで監査役としてのチェック機関が甘い。

3.大企業のように監査法人等のチェックを受けるのは費用的に難しい。


そこで、新会社法では費用負担を考えた、決算書の信頼性を増す方法として専門の資格を有する人(税理士等)に、取締役と一緒に共同作業で決算書類を作成させる会計参与制度を導入しました。

会計参与の設置は自由で、大小会社の区分は関係なく設置できます。
なお、設置した場合は、会計参与の氏名・名称等は登記簿謄本に表示されます。
(会計参与は会社の内部機関であり、それだけ責任が重いことを示します)

会計参与の仕事内容

取締役や執行役と一緒に正確な決算書(計算書類)を作成
株主総会で決算書の説明
決算書の5年間の保存(会社とは別に)
株主や債権者への決算書類の閲覧要求があった場合の対応

会計参与になれる人
税理士・税理士法人・公認会計士・監査法人のみです。

会計参与になれない人
税理士等の会計参与になれる人でも、その会社の取締役・監査役・執行役・
会計監査人・支配人・社員という立場にいる人は会計参与にはなれません。


会社にとってメリット

対外的(特に銀行等)に信用のある決算書だと見られます。
組織的にしっかりした会社と見られます。

会社にとってデメリット

会計参与に対する報酬が発生(コスト増)
売上・利益を水増しした粉飾決算が出来ない(?)

会計参与の責任

社外取締役と同様の責任を負います。
すなわち、損害賠償責任が発生します。

会計参与を選ぶ基準

会計参与を会社に導入しようとした場合、どの人を選んだらよいのでしょうか?
会計参与になれる人は、税理士・税理士法人・公認会計士・監査法人と、
4つの選択がありますので簡単に表にまとめてみましょう。

税理士 税理士法人 公認会計士 監査法人
税金に強い
会計に強い
費用が安い
商法等に強い
親しみやすさ


(注)
上記の判定は私見であり、一般に思われていることをまとめました。
(間違っていたらごめんなさい)

実際には、個人ごとの判断となり、税金・会計・商法等は昔勉強はしたけど
最近はご無沙汰しているという方もおります。

逆に、税金・商法等は試験勉強にはなかったけど、現在はバリバリ
その方面の仕事をやっている方もおります。

会計参与導入の際には、実際にお会いし仕事の実績などを確認し、
最後には「会社のために」と思って仕事をやっていただける人を探すのが
よいかと思います。


 配当金の取扱い

今までは、株主に対する配当は会計年度末の本決算と、定款で中間
配当を定めてある会社の中間決算時の年2回しか出来ませんでした。

新会社法では、これが株主総会の普通決議によりいつでも配当が
行えるようになりました。
剰余金が余っている会社には、うれしい知らせです。

しかし、配当がいつでも出来るといっても、決まり事があります。
それは配当可能額と300万円基準です。
2つの要件を満たせばいつでも配当が出来ます。

1.配当可能額

配当可能額は、会社の純資産額から資本金・資本準備金・利益準備金・
土地や株式を時価評価した場合の評価差額益等を控除した額です。

この控除した額(配当可能額)が残っていれば、配当をしてもいいですよということです。

なんか、専門的でわかりにくい方は、お近くの税理士さん等にお聞きください。

2.300万円基準

もう1つの基準として、配当できる会社の財務状況は、純資産額が300万円以上
ないと出来ません。
これは、最低資本金が撤廃されて、1円でも会社が出来る状況での
債権者に対する考慮です。


純資産額とは
ここで、純資産額とは会社の貸借対照表を見ていただくと、左に「資産」・
右に「負債」が表示されています。
この「資産合計」から「負債合計」を引いたものが純資産額です。

配当金の税金

配当金をもらう場合、原則20%の源泉所得税を差し引かれ入金され、
その分を翌年3月15日までに確定申告をし、税金の精算をします。

しかし、次のような取扱いがありますのでご注意ください。

源泉徴収される税金 確定申告の扱い
上場会社 所得税7%・住民税3% 金額の制限がないため、配当金額の多寡にかかわりなく確定申告をしなくてもよい
未上場会社 所得税20% 1銘柄あたり1回5万円(年10万円)以下の配当は、確定申告をしなくてもよい


(注)税率や取扱いは、変更となる場合があるためご注意が必要です。

 

株券の原則不発行

中小会社の株主さんは、株券を見たことがありますか?
株券といったら上場会社だけが発行するものと思っていませんか?

いえいえ、違います。

今までの取扱いは、原則 会社は株券を発行しなければなりませんでした。
(定款に定めがあれば株券を発行しなくてもよいという取扱いはありますが)

しかし、新会社法では、原則 会社は株券を発行しなくてもよいこととなりました。
今までとはまったく逆で、実情に法律が合わせたような形になりました。

 

 株式持分変動計算書の導入

貸借対照表・損益計算書は、見たこと聞いたことがある人は多いかと
思いますが、利益処分案てご存知ですか?

意外と知られていない、利益処分案ですが会社で儲かった利益を
どのように配分するかの書類です。

利益の配当をしたり、役員賞与を払ったりなどいろいろ活用されて
いる書類です。

株主総会でその処分案が決定されます。

この利益処分案の名称が変更され、持分変動計算書と称されます。

何でわざわざ、今まで親しまれた名前を変更するの?

とお思いの人が多いかと思いますが、新会社法では利益の配当
(剰余金の配当)が、いつでも出来る関係でその剰余金の変動を
株主に知らせる必要から名称も変わりました。

定時株主総会の招集通知に添付する資料

1.貸借対照表
2.損益計算書
3.営業報告書
4.附属明細書
5.持分変動計算書 ←利益処分案は廃止

 

ひらがなまじりの条文構成

新会社法では、カタカナまじりで、今まで読みずらく読んでいるうちに
すぐに眠くなった(?)条文の記載が、ひらがなまじりでスッキリと
読みやすくなりました。

たとえば、商法第57条では
「会社ハ本店ノ所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ為スニ因リテ成立ス」
とあります。

どうですか?読みずらいでしょう。中には現在では読めないような
カナもあります。

これがひらがなまじりになる、とどうでしょう。
「会社は本店の所在地に於て設立の登記を為すに因りて成立す」

どうですか、スッキリしていませんか。

このように新会社法は、現代人に合わせ親しみやすさを強調しております。

 

社債発行が簡単になった

社債って何? とお思いの方が多いと思いますが、主に大中会社で
資金調達のひとつの手法として用いられるものです。

銀行借り入れを想像してみてください。
設備投資などの時にお金が必要な場合、銀行に借り入れを申し込んで、担保や
保証人をつけて借り入れの契約書を結び、やっとお金の借り入れが出来ます。

しかし、銀行の貸し渋りにより予定していた資金調達が出来ないこともあります。
こんな時はどうしましょう? 頭を抱え思い悩みますか?

そんな時に、新会社法では今まで株式会社のみに認めていた社債の発効を、
その範囲を広げ有限会社や取締役一人の取締役会を置かない株式会社・
合同会社・合資会社・合名会社にも認められるようになりました。

その他、新会社法では次のような取扱いも出来るようになりました。

1.シリーズ発行

原則社債の発行は1回限りですが、取締役会を設置している会社は
その取締役の決議範囲内で代表取締役の判断で、継続的に何回か
に分割し社債を発行できるようになりました。

これをシリーズ発行と呼びます。


2.打切り発行が原則扱い

今までは社債の発行に際し、応募者の応募額がそのときに発行する
社債合計額に満たない場合、その社債自体の発行が取り消され残念
ながら、資金調達が出来ないこととなっていました。

たとえば、1,000万円の社債発行に際し、応募者の1人が10万円だけ
払わず990万円は応募入金があったとしても社債発行条件を満たさない
ためお金は返却となります。

これでは、いろいろ費用をかけ、準備もしてきたのにおかしいのでは?
ということもあり、新会社法では支払期日までに実際に入金があった金額
だけ社債発行の条件がそろったという取扱いをします。

たとえばのケースでは、990万円の社債発行となり無事満額までとは
いかないにしても、資金調達が可能となりました。
(これを打ち切り発行といいます)

なお、社債の発行にはいろいろ条件があるため、比較的条件の緩やかな
少人数私募債を利用してみてはいかがでしょうか?

 

休眠会社の整理期間が変わった

会社がある日突然なくなった、なんて話し聞いたことありませんか?

実際あるんです。
どんな時にあるかというと、株式会社で役員の選任登記を何年も
ほおって置くと強制的に消されてしまいます。

今までは、取締役2年に一度・監査役4年に一度の選任登記が
必要であったため5年間選任登記をしていないと、会社を抹消
されることがありました。

これが新会社法ですと、役員の選任登記が最長10年に延期され
たため、12年間選任登記を何もしないと会社を消されてしまいます。

会社作成時、結構大変な思いをしまた費用をかけ設立し、愛着もあり
その後がんばってもらっている会社を、無断でこの世から抹消されてしまうのです。

やはり、法律にのっとり正しく運営・選任登記をしていかないと、後で大変な目にあいます。
(役員の選任登記が遅れると、後で裁判所より数万円の罰金通知が来ます。ご注意)

なお、有限会社にはこの取扱いはありません。

 

 

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